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 企業リスクとメンタルヘルス対策の必要性

【統 計】労働者健康状況調査より(厚労省が5年おきに実施)
「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスある」労働者の割合⇒約6割(58.0% 2007年)
 
『男59.2% 女56.3%』『正社員61.8%、契約社員56.2%、パート40.3%』

●原因は、男女全体で
「職場の人間関係の問題」が最も多い
 
○内訳  男性~「仕事の質の問題」
        女性~「職場の人間関係の問題」が多い
    
  また、最近の雇用情勢を反映して「雇用の安定性」の問題も増加傾向にある                

●休職者・復職者の割合((財)労務行政研究所発表、労政時報より)
①最近3年間におけるメンタルヘルス不調者の増減傾向
「増加している」が55.2%、大企業では7割
②1ヶ月以上休職している社員の有無と人数・全社員比率
休職者がいる企業は6割強
③メンタルヘルス休職から完全復帰した割合
7割を超える企業で「半分程度」以上が完全復帰
復職率は規模が大きい企業で高い
④メンタルヘルス対策の実施状況
●『管理者教育』(大企業)79.8% (中小企業)11.4%

                        

上記統計より見えてくることは、大企業はなんらかの対策を講じている結果、復職率も高くなっているが、中小企業については、まだ対策を講じていない企業が大半である…ということです。
すなわち、中小企業こそメンタルヘルスの対策を講じなければいけない時に来ています。


【メンタルヘルス不調によるコスト増】
企業が負うコスト

(例)
・休職した社員にかかる労働日数の損失
社員の代替要因の確保をするか周囲の社員がカバーする

  
採用コスト残業代が増大する
業務負荷が増大した周囲の社員もメンタルヘルス不調を訴える…
  
負の連鎖も想定される
休職期間中の賃金について
(私傷病によるものと仮定)

  
⇒就業規則の規定により休職期間については無給とする場合で     も、社会保険料の会社負担分の支払いは発生する



【長時間労働との関係】
長時間労働と疾患の関連性

長時間労働は、疲労の蓄積をもたらすとされ、さらに、「脳・心臓疾患の発症」との関連性が高いという医学的知見があるとされています。

(過重労働の判断基準)
① 各月45時間以上の時間外労働の有無
② 1ヶ月につき100時間または2ヶ月~6ヶ月の平均時間外労働(法定時間外)が80時間を超えたか否か
③ 上記の超過労働をしたときに、医師による面接指導を行い、その結果、必要があると認められるときは、就業場所の変更、作成の転換、必要があると認められるときは、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講じたか否か
④ 1ヶ月80時間を超える時間外労働を行い、疲労の蓄積が認められ、又は健康上の不安を有している場合も、同様の面接指導を行ったか否か



【企業が背負うリスクと対策の必要性】
近年では、職場におけるメンタルヘルス不調や、うつ病等の精神疾患も次々と「労災」として認定されています。
 このような場合も労災として認定されています
  パワハラによる精神疾患の発症
  上司が、部下に対して
  例)「おまえは会社を食い物にしている、給料泥棒!」
     「存在が目障りだ」
 などと、人格存在自体を否定する暴言をしていた場合の労災訴訟について「業務上の事由による死亡であった」という判決が出ています。
   (H19 10月15日 日研化学・静岡労働基準監督署事件 東京地裁)
また、労災だけではなく、労働者や遺族から「過失責任」を問う民事裁判として提訴されるリスクを伴います。


(出典元)厚生労働省
「平成20年度における脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況について」


 労災認定をうけるということ
 企業責任が認められる ⇒ 賠償責任を負う ⇒ 訴訟リスクが生じる
 風評リスク ⇒ 企業のイメージダウン ⇒ 長期に渡り影響を及ぼす場合がある

【自殺は企業リスク】

 リスクを声高を主張するあまり、防衛的な対応に陥りがちであるのも事実といえます。自殺はただでさえ「なぜ」という思いをいだくものであり、かつ自殺に接することになると不安を強く抱えるものでしょう。

 本来、労災の認定と民事訴訟は別のものですが、企業リスクを避けようとするあまり、労災認定を求める遺族に対し、「拒否的な対応をとり」そのために遺族との間に軋轢が生じる例などは数多く存在します。
 
 このような事態になった際、残った社員の心のうちに、強い葛藤や企業への不信感が芽生えるのは至極当然のことといえます。

 こうした問題が起こらないようにするために、まずは自殺そのものの防止(メンタル不調者を発生させない)ことが重要なのです。



                         


                             



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